【第12日第1試合】『涙キラリ、甲子園を去る球児達』第42章
【#甲子園】 8/18大会第12日第1試合
【涙キラリ、甲子園を去る球児達~第42章~】
- 受け継がれる“マジック” (茨城代表・常総学院)-
3年ぶり16回目の甲子園でも常総学院は試合巧者だった。
1回戦は近江(滋賀)と対戦。初回から17安打11点を奪い圧勝。終盤には本塁打を2本を浴びせた。
2回戦は中京(岐阜)戦。初回の2失点は序盤で返すと、中盤から終盤にかけて8安打を打ち、6点を追加。中京は逆に3回以降4安打と1得点とエース鈴木が抑え、試合の流れを変えて勝利した。
3回戦は優勝候補の履正社(大阪)が相手だった。プロ注目左腕の2人、山口君と寺島君を早々と捉え、2回までに5点を奪って終始主導権を握った。
常総学院の戦いぶりで注目すべき点は、序盤で先制するか、先制を許しても序盤の段階で振り出しに戻して、終始劣勢に立たない点だ。中盤以降、優勢に試合を運んできた裏にはエース鈴木君の粘投があったのは言うまでもないだろう。
今日の準々決勝は今大会経験のない展開になってしまった。
今日、敗れはしたが中京戦の勝利で甲子園春夏通算40勝を挙げた。“木内マジック”と形容された木内前監督から脈々と重ねてきた甲子園の勝ち星。大胆な采配が注目されるが、真髄は確実性を高める野球だ。
2011年にチームを引き継いだ佐々木・現監督も木内氏の教え子。2回戦の履正社戦では4者連続犠打で寺島君から2点を奪う思い切った采配も見せた。
常総学院には”木内マジック”という言葉がクローズアップされるが、采配の陰にあるのは、選手を見極める洞察力とそれに応じた確実性の高い選択。それに応える選手たちの勝負強さ。
今年のチームにも受け継がれている。
試合巧者・常総学院が再び全国制覇するのはそう遠くないかもしれない。
(了)
Aug 19, 2016 12:39am
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