【第12日第4試合】『涙キラリ、甲子園を去る球児達』第45章
【甲子園】 8/18大会第12日第4試合
【涙キラリ、甲子園を去る球児達~第45章~】
- 接戦を勝ちきる頼りのエース (千葉代表・木更津総合)-
3年ぶり5回目の出場の木更津総合。全国4番目に多い千葉170校の頂点までの道のりは厳しかった。8試合中5試合が1点差試合で5回戦以降は甲子園経験のある強豪に辛勝の連続だった。
打線が低迷する中で、耐える投球でチームを支えたのが左腕エースの早川君だ。捕手の構え通りに投げる精密機械のような制球力。ピンチでも動じない精神力でことごとく1点差ゲームを競り勝った。
甲子園でもロースコアの厳しい戦いの連続だった。
3回戦の広島新庄(広島)戦も好投手・堀君との投げ合いとなったが、初戦同様2-0の3安打完封。初回の1点の先制から7回の2点目まで1-0を守り続けた。
2試合19イニングス連続無失点。被安打はわずかに5で迎えた準々決勝の作新学院(栃木)戦。選抜の8強越えを狙うも1-3で敗戦。好投手・今井君と同じ被安打は6だったが、そのうち2本が本塁打となって力尽きた。
千葉大会と甲子園を通して、打線の援護は少なかった中で、磨きに磨いた制球力で孤軍奮闘してチームをベスト8に導いた早川君。「大沢のミットにしっかり投げられていたら抑えられたのに申し訳ない」。2本塁打を打たれた“精密機械”の僅かな制球の乱れを悔やみ、ポーカーフェイスに涙が流れた。
今大会、大味な試合も目立つ中で、ロースコアの試合をきっちり勝ちきる制球力と落ち着きを見せた左腕エース。「上のレベルで飛躍したい」。今後、投手として更なる高みを目指す。
(了)
Aug 20, 2016 12:12am
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