第4日 第89回夏の甲子園コラム

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大会第4日 8月11日(土)の試合結果
―1回戦―
創価3-1愛工大名電 ②大垣日大2-1金足農 ③東福岡4×-3桜井(延長11回) ④広陵5-4駒大苫小牧
今日の本塁打・・・大垣日大・大林(大会第9号)

☆今日の甲子園!☆
今大会初の土曜日とあって朝からたくさんの観客が詰め掛けた第4日。兵庫県豊岡市で全国最高気温38.6度を記録する猛暑を吹き飛ばす大接戦の4試合となった。
 
 第1試合は創価が初回に挙げた3点をエース勘米良の緩急をつけたピッチングで守り切った。名電は倉野監督夏初勝利を目指したが5回目の挑戦も阻まれた。

 第2試合はセンバツ準優勝の大垣日大が苦しみながらの初戦突破。金足農は3回に先発高橋が打球を鎖骨に受け、負傷退場のアクシデントもその後の投手陣が踏張ったが秋田県勢10年ぶりの初戦突破はならなかった。

 第3試合のお互い甲子園初勝利をかけた戦いは今大会初の延長戦に。9回裏二死から同点に追い付いた東福岡が11回に押し出し四球を選びサヨナラで桜井を下した。東福岡は福岡大会から通算して6試合目の逆転勝ち。

 第4試合は昨夏準優勝の駒大苫小牧と選抜ベスト8の広陵の激突。広陵は1点差で迎えた9回表山下の適時打で同点とし、続く林の内野安打が駒苫の守備の乱れを誘い2点を追加し逆転勝ち。史上初の4年連続決勝進出を狙った今年の駒苫は初戦で姿を消した。


☆今日のKAIスポは!?☆
アクシデントに北の王者敗退。見所満載、今日の甲子園!


☆大会第5日 8月12日(日)の試合予定☆
―第1、2試合は1回戦。第3試合から2回戦。 数字は出場回数-
青森山田(青森・8)-報徳学園(兵庫・12) ②聖光学院(福島・4)-岩国(山口・4) ③長崎日大(長崎・7)-星稜(石川・15)

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~ アクシデント乗り越え ~ ( 金足農・桜井 )

 今日は2校の先発投手が突然負傷交代するアクシデントがあった。金足農の先発ピッチャーの2年生・高橋は、4回途中、大垣日大の4番大林の痛烈なライナーを鎖骨に受け、のけぞるように倒れこんだ。乾いた打球音が球場全体に響いた次の瞬間、今度はどよめきがマウンドを包んだ。高橋は投手としての本能か、すぐ落ちた球を座ったまま1塁に投げアウトにしてみせたが、その後、起き上がることなく担架で運び出され、救急車で病院に向かった。交代でマウンドに上がったのは、今野と浅野の3年生投手陣。突然のマウンドに今野は制球を乱す場面もあったが、選抜準優勝の大垣日大打線を二人で1失点に抑え込んだ。負傷退場の後輩が残したマウンドを先輩達がしっかりと守った。 好投していた桜井の3年生エース・上島は7回途中足の痛み(肉離れ)を訴え、降板。2年生の長川原に後を託した。急遽登板の長川原は、130キロ後半の直球で東福岡打線に挑み、勝利まで後一歩まで迫りながら最後は押出し四球で力尽きた。富山大会2試合2イニングしか投げていない長川原を誰も責めることはできまい。
 突然襲った大黒柱のアクシデント。しかし、マウンドは先輩から後輩へ、後輩から先輩へ引き継がれた。先輩は後輩のために、後輩は先輩のために。そんな絆を感じさせるシーンだった。(尚、金足農・高橋はその後の検査で骨に異常がないことが確認された。)



~ 北の王者、随所に風格 ~ ( 駒大苫小牧 )

86回・87回大会連覇、昨年の88回大会準優勝。ここ3年高校野球界を席捲し続けていた駒大苫小牧。今年のチームは、新チームで挑んだ昨年の秋季大会でコールド負けからの出発したチーム。しかし、過去の功績は忘れ、徹底してゼロから鍛えなおし、見事5年連続の出場を果たした。史上初の4年連続の決勝進出の夢は破れ、今年は短い夏になったが、随所に王者の風格を漂わせた。6回表広陵・櫟浦の中前適時打で2人目の生還は許さず、捕殺してみせた。また、走塁ではシングルヒットでも一塁を回ってすきあらば2塁を伺う動きを見せた。明らかに他のチームよりも1塁を蹴って数歩2塁よりにプレッシャーをかけていた。守りでは1点でも防ぎ、攻撃では1つでも先を伺う。こういったすきのなさは相手に心理的なプレッシャーを与える。テレビでは伝わらない部分だが、そんな細かいこだわりは、PL学園をも彷彿とさせる。初戦敗退も香田監督が言う「偉大な先輩たちから受け継いだもの」は甲子園の観衆には伝わったはずだ。


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