第9日 80回記念センバツコラム

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☆大会第9日 3月30日(日) 今日の甲子園!☆
―3回戦―
①平安(京都)1-0鹿児島工(鹿児島)
白熱の再試合。平安が伝統の執念で制す!
智弁和歌山(和歌山)2-1宇治山田商(三重)〔延長11回〕
1点争う大熱戦は、智弁和歌山に球運!
③天理(奈良)10-1華陵(山口)
雨中決戦は天理が圧勝。華陵の勢い封じる!
沖縄尚学(沖縄)-明徳義塾(高知)〔雨天中止〕
◎今日の本塁打・・・宇治山田商・木田恵太(11号)


☆明日3月31日(月)大会第10日の試合予定・( )内は出場回数☆
―3回戦―
12:00
沖縄尚学(沖縄・4)-明徳義塾(高知・13)


☆80回記念センバツコラム9 「 明暗分けた1プレー!」 ~ 智弁和歌山宇治山田商戦 ~ ☆

 初戦153キロをマークした豪腕・平生擁する宇治山田商と今大会ナンバーワンスラッガー・坂口擁する智弁和歌山。そんな対決構図はいい意味で予想を裏切った。
 宇治山田商・平生は、130キロ後半に抑えた直球とスライダーを小気味よくコーナーに投げ分け、9回7安打11奪三振1失点。一方、智弁和歌山・坂口は、9回までに4打数無安打と大ブレーキ。
 9回終わって、1対1の同点も、試合内容は、キーマン2人の結果に象徴されるように、宇治山田商ペースで、智弁和歌山にとってはもどかしさが残った。

 明暗を分けたのは、10回の攻防だ。両チーム同じ2死2塁の好機を抑えるが・・・。

 10回表、智弁和歌山の攻撃。
 安打と犠打で2死2塁で得点圏に走者を進めるも3番勝谷が捕邪飛(キャッチャーへのファウルフライ)で無得点。依然、流れを呼び込めない智弁和歌山

 10回裏、宇治山田商の攻撃。
 同様に安打と犠打で2死2塁の好機を作る。今日、本塁打を放っている4番木田恵太が打席に入る。宇治山田商ベンチそしてスタンドから一層大きな声援が送られる中、木田の打球はセンター後方を襲う。選手、スタンドの視線を一身に浴びながらきれいな弧を描く打球を智弁中堅手の田甫が背走する。これしかないタイミングで伸ばしたグラブに打球は収まった。
 球場全体がどよめいた後、サヨナラ負けを覚悟したはずの智弁応援団は拍手で選手をベンチに向かえ、サヨナラ勝ちを意識したはずの宇治山田商応援団は落胆する中、選手は11回の守りへと走り出す。

 11回表、智弁和歌山の攻撃。
 田甫の好プレーに余韻の残る甲子園は、沈黙の4番を目覚めさせる。それまで無安打の坂口が先頭で右中間を破る2塁打。ようやく4番に安打が出た智弁は、これが本来のスタイルとばかりにこの回1点を勝ち越し、勝負を決めた。

 野球は、守りから攻撃のリズムを作ることもある。

 同じ2死2塁という好機でも延長戦では全く意味が異なる。特に裏の攻防はサヨナラのかかる攻防だ。たった1プレーが、それまでの9回の一貫した流れをも変えてしまう。
 
 守りからリズムを作った智弁和歌山。さすがとしか言いようがない。


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