第9日 90回夏甲子園コラム

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☆大会第9日 8月10日(日) 今日の甲子園!☆
―2回戦― ( )内は出場回数
①鹿児島実(16)4-1宮崎商(4)〔延長12回〕
鹿実:延長12回、4安打集め息詰まる投手戦に終止符!
宮崎商:豪腕・赤川好投も打線に援護なし。

報徳学園(13)5×-4智弁学園(15)〔延長10回サヨナラ〕
報徳:延長10回、2試合連続サヨナラ勝ち!
智弁:9回2死から3連打での見事な同点劇。

③関東一(4)5-2鳴門工(5)
関東一:序盤のリードをエース松本守りきる!
鳴門工:5回以降林が抑え無失点。序盤の失点に悔い。

浦添商(3)12-9千葉経大付(3)
浦添商:序盤の速攻に終盤の駄目押しで乱打戦制す!
千葉経大付:最大8点差から1点差に迫る粘りは見事。


◎今日の本塁打・・・・関東一・広瀬(大会24号)、千葉経大付・斉藤(25号)、樋口(26号)


☆明日、大会第10日〔8月11日(月)〕の試合予定☆
―2回戦―
本庄一(初)-青森山田(9)
②慶応(17)-高岡商(16)
清峰(3)-東邦(15)


☆90回記念夏の甲子園コラム9 「 涙きらり、敗者称える甲子園  」☆

実力伯仲の今大会を象徴するような接戦の4試合が行われた。好カードぞろいで日曜日も重なり超満員に膨れ上がった甲子園。
今日も4つの、敗者の名に値しない敗者たちが甲子園を去った。

第1試合・宮崎商・赤川投手。
宮崎商は、絶対的なエース・長身左腕・赤川が見事な快投を演じた。3回に先制点を許すも、最速148キロの速球ではなく、ほぼ140キロ弱に抑えた直球と鋭いスライダーで追加点を与えない。自分の剛球よりもチームの勝利優先するピッチングでさえ奪三振は11を数える。2人の継投で凌いだ鹿実に対し、エース赤川は一人でマウンドに立ち続けた。延長12回勝負を決定づける3失点も、どっしりとマウンドにたたずむ姿はまさに大黒柱。2回戦で去るにはあまりにも惜しい敗者は爽やかに甲子園を去った。

第2試合・智弁学園
常にリードを許す展開の中、9回表、最後の攻撃を迎えた。簡単に2者が倒れ、2死走者なし。しかし「野球は2アウトから」。ドラマは始まった。7番辻がセンター前ヒット、代打・吉田が右中間を破る適時3塁打で1点差。続く9番当房が周囲の緊張感をよそにセンター前ヒットを放ち、同点とし延長戦に持ち込んだ。
完全に流れは傾いたはずだった。
10回表、2死2塁から長岡のレフト前ヒットで勝ち越すはすが、報徳・レフト諸沢のダイレクト返球で本塁憤死。試合巧者報徳に予想だにしないプレーで流れを引き戻された。
1回戦の近江の追い上げをかわしての辛勝に、今日の報徳戦でのサヨナラ負け。近畿勢との対戦だけで夏を終わらせるにはもったいない甲子園での戦い。惜しみない拍手の中、選手とアルプスの「C」のマークは甲子園から姿を消した。

第3試合・鳴門工
2年生中心のチームで徳島大会を勝ち上がり、甲子園でも1勝をあげた。今日の関東一戦。9番セカンドで先発したのは、キャプテン・田中。徳島大会でも打席のない背番号14のキャプテンは、4回表、1点差に迫るライト前ヒットを放つと、8回にもヒットを放ち、攻めあぐねるチームを鼓舞した。
「創部史上、最も能力のない学年」は今日、ベンチ入り全員が試合に出場した。3年生バッテリーが投げ、キャプテンがタイムリーを打った。3年生が意地を見せた最後の夏。先輩の闘志を焼き付けた後輩達が来年、その無念を晴らす。

第4試合・千葉経大付
浦添商の見事な速攻にあい、3回までに2対10と絶望的な8点差。
でもここは甲子園。魔物が覗く、その時を伺っていた。7回、1本塁打を含む5本の長打を集め、6点を奪い、一気に1点差に迫った。試合開始早々から沖縄勢独特の圧倒的な応援で、完全にビジターチームと化していた千葉経大付。1点差に迫るあきらめない戦いぶりに、スタンドの応援形勢も変わっていく。しかし8回、一度味方した魔物は今度は試練を与える2失点。7回に同点に仕切れなかった仕打ちなのか。その後、チャンスは訪れなかった。
大逆転劇が起こるのか。そんな緊張感で甲子園を熱くした、カクテル光線が浮かび上がらせる鮮やかな紫のユニフォームは1塁側浦添商側大応援団からも大きな拍手で包まれながら聖地を去った。


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