【第6日第2試合】『涙キラリ、甲子園を去る球児達』第20章

#甲子園】8/12 大会第6日第2試合
2回戦:北海(南北海道)2×-1 松山聖陵(愛媛)
北海9回サヨナラで22年ぶり夏勝利!
北海は3回戦進出。次戦は、17日(水)、大会第11日第4試合に登場する。




【涙キラリ、甲子園を去る球児達】


-激闘の陰に責任感と絆 (愛媛代表・松山聖陵)-


春夏通じて悲願の初出場の松山聖陵。愛媛大会ではノーシード。強豪がひしめくゾーンに入りながら初戦で第1シードの川之江を破り勢いにのると西条、新田などの優勝候補を続々と下し、混戦の愛媛を勝ち抜いた。

大黒柱はエースのアドゥワ君。愛媛大会で全6試合に登板し、ピンチでも冷静なピッチングで初優勝の原動力となった。

初戦の相手は、実に全国最多37回目の出場を誇る北海。最も甲子園を知る学校に初めて松山聖陵が挑んだ。

試合は9回表まで1-1。得点は互角も、3回以降はピンチの連続。打線も4安打と苦戦した。松山聖陵はアドゥワ君を中心に守り凌ぐ展開だった。

9回裏2死1、2塁。直球をセンターにはじき返され力尽きた。

196センチの長身。最速145キロのドラフト候補。そんな話題が先行するが、走者を背負ってからの粘り強い投球が真骨頂だ。

北海は12安打を記録しながらも18残塁。9イニングスながらアドゥワ君の投球数は187球に上った。まさにピンチを耐え忍んだ投球だったことを物語る。

心優しい大柄なエースはサヨナラ打の直後、キャッチャーの稲葉君に「ごめん」と責任を背負い込んだ。
稲葉君はエースに声をかけた。「(アドゥワ)誠のおかげでここまで来られた。ありがとう。」アドゥワ君は目を潤ませた。

耐えるエースと援護してあげらなかったチームメイトの責任感と絆。

初陣校がまた1校、甲子園を去った。
(了)
Aug 13, 2016 12:56pm
# #高校野球 #北海 #松山聖陵 #北海道 #愛媛